氷結の山

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人里を遥かに離れた薄暗い雪山。 吹雪により、視界がハッキリとしない。もぅ二週間ほどこの調子だった。 そこは、旅人である俺が今現在足を踏み入れている場所だ。     時刻はもう4時。 昨夜もこの山を歩き続けテントで夜を越そうとしたものの、不運にも野生の熊に遭遇してしまいテントを壊されてしまった。 俺は何とか逃げてきたはいいが、足場の悪いこの雪山で走るのは間違いだった。 足を滑らせ、右足を挫いてしまった。     「今日は本当に…マズイことになるかもな…」 誰に対してでもなく不安の吐息を漏らし、ただひたすら歩き続ける。
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