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一章…無気力
君と出会うまでの私はいつも暗い顔をしてた。
大人や友達、男……
人に嫌悪感を覚えイライラする毎日。
私に声かけた男は確実に後悔。
(睨んでんなよブス)
奴らの心の声だ。
(そんなブスに話しかけてんのは誰だよ)
私も心で答える。
愛想も悪いし愛嬌もない。
世界中どこを探したって自分をわかってくれる人なんかいない。
いつも独り。
そう思ってた。
ーーでも大丈夫。
全然余裕。
私強いから。
寂しいなんて思うのは時間の無駄。
精一杯の強がり。
自分の声に耳を傾ける気なんてなかった。
愛してほしいなんて言えない。
私は汚い。
汚れた大人や、ヤラシイ男以上に醜い人間。
だけど本当の私はきっと……
愛されたい。
愛したい。
独りは嫌だ。
寂しい。
“誰モ傷ツケナイデ”
全身で叫んでいたはずなのに。
ひたすらに無視し続け労ってあげた事はなかった。
誰かをスキになった事もあるし付き合う事もあった。
終わりが来ると悲しいけれど、スキだから悲しいのではなく
やっぱり私は独りなんだ。
結局離れていく。
そこに絶望していた……。
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