内言的な、彼女。

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 私はよくつまづく。それはちょっとだったり、かなりだったりする。  私はそれを特に重要視したくはない。  考え出したら止まらずに、全ての答えが無にたどり着くからだ。だから私は、重要視したくない。  …でもそうやって思えば思うほど、私は思う。必然的に無関心になり、ほら、また私はつまづいてしまう。    私は程度を知らない。身体的な程度ではなくて、精神の程度を知らない。  ある人が言った。 「あなたより、もっと辛い状況の人はいる」  成る程、と、頷いた。成る程。この世界は他人から成る空間のようだ。  私のガンバル、ツライは、そうか、そうか。怠惰な感情の産物か。  私は程度を知らないくせに、思考する。    私は恐ろしく無力だ。それはなにより、私がよく知っている。    私は考えずに行動する。いや、結果的に考えていないということになる。  ようく考えられる問題を提示されたとき、私は直感で決めてしまう。理由は特に無いから、やはり考えていないのだ。  それを繰り返すと、私のような怠惰な人格になるのかもしれない。    私は程度を知らず、常に無で在りたいくせに思考をし、そして考えないのだ。
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