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その声はだんだんはっきりと聞きとれるようになってきた。
「おまえたち‥‥この金貨を‥‥魔界の入口へ‥‥運んでくれぬか‥‥」
金貨からそう聞こえてくると、ジャックが話しかけた。
「な、なにものだ?」
すると金貨が問いに答えてきた。
「我が名は‥‥冥竜王‥‥魔界の‥‥支配者‥‥」
衰弱しているような声だった。二人はその名を聞いて驚く。
「め、冥竜王って‥‥あの神話にでてくる‥‥!」
ジャックがそう言うと、ルイスがジャックの腕をつかんできた。
「や、やばいよ!こんな金貨捨てちまおう!」
すると金貨からまた声が聞こえてくる。
「魔界の‥‥入口に‥‥運んで‥‥くれたら‥‥おまえたちの‥‥望むものを‥‥与えよう‥‥」
それを聞いたジャックとルイスはニヤッと笑った。
「本当か?本当に望むものをくれるのか?
ジャックが問いかけた。
「約束‥‥しよう‥‥」
すると、ルイスが飛び跳ねて喜んだ。
「やったぜジャック!欲しいものがなんでも手にはいる!金貨を運んでやろうぜ!」
「あぁ。しかし、魔界の入口ってどこにあるんだ?」
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