《第一章》盗みだされた金貨

7/7
前へ
/162ページ
次へ
ジャックが魔界の入口の場所を聞くと、金貨の声がこたえた。 「地震により‥‥地割れが‥‥できているはず‥‥その地割れの‥‥なかでも‥‥いちばん‥‥おおきいものだ‥‥」 それを聞くと、二人はお互いの顔をみてうなずいた。 「見張りはこいつらにまかせて、二人でいくぞ」 ジャックがそう言って小屋を出た。ルイスもうなずいて後に続いた。 しばらく歩いて暗闇の森をでたとき、ルイスがジャックに問いかけた。 「地割れといっても、世界のあちこちにありそうだぜ。どうやってさがす?」 「簡単だ。各国の兵士たちが調査に行っているから、やつらから聞きだせばいいだけさ」 ジャックがそう言ってニヤッと笑った。 「なるほど。じゃぁ、とりあえずイストリーにでも行ってみるか?」 ルイスがそう言うと、ジャックはうなずいた。 「そろそろ兵士たちが戻ってくるはず。見つからないように顔を隠して行くか」 そして二人はイストリーへ向かった。 ―翌朝。イストリーでは、調査に向かっていた兵士たちが戻ってきていた。
/162ページ

最初のコメントを投稿しよう!

171人が本棚に入れています
本棚に追加