《第二章》討伐隊結成

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イストリー城の王の間で、調査報告がおこなわれた。シンも同席している。 兵士の一人が報告をはじめた。 「とりあえず、ケルブとガゼルの国を調査してまいりました。その両国には、底の見えないくらい深い地割れはありませんでした」 すると、クレアが兵士に問いかけた。 「街の様子はどうでしたか?へんな噂とか、なかった?」 すると、兵士が答えた。 「はい。噂といえば、少し前に窃盗集団が来たとか言ってました。あとは‥‥」 兵士が言葉をつまらせた。 「あとは‥‥なに?」 シンが問いかける。 「あとは、ダーナの上空あたりで黒い物体が飛んでいるのを見たという人がいました」 それを聞いたクレアは言った。 「それ、怪しいわね。もしかしたら、そこに深い地割れがあるかもしれないわ」 そう言ってクレアは立ちあがつた。 「どうする?」 シンがクレアに問いかけると、クレアは答えた。 「魔族討伐隊を結成します!行きたいものは起立を!」 しかし、だれも立とうとはしなかった。 「魔族と戦う勇気ある者はいないのですか!」 クレアがみんなに怒鳴りつけた。
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