《第二章》討伐隊結成

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「僕がやるよ!」 そう言って立ちあがったのはシンだった。 「シン。気持はうれしいけど、あなたはイストリーの人間ではないわ」 クレアがはっきり断ってきた。 「そんなこと関係ないよ。またユーラ大陸全体が数年前みたいになってもいいのか?」 シンが強い口調で言った。 「だから討伐隊を作って早めに‥‥」 クレアが話している途中で、シンがしゃべりだす。 「時間がないんだったら、行きたいと言うやつにいかせればいい。国なんて関係ないよ‥‥ちがうか?」 いつものシンの口調とはちがった。数年前に起こったことを、二度と起こしたくないというシンの強い気持ちが伝わってきた。 「‥‥わかったわ。シン、あなたには討伐隊、隊長を命じます」 クレアはそう言ってシンの顔をみた。 「ありがとう。俺、頑張るよ」 シンはクレアの顔をみてうなずいた。 「他には誰もいないの?」 クレアは周りの兵士たちの顔をみた。 「いないのなら、私がいくわ!あなたたちは城を守ってて!」 クレアが怒鳴ると、シンがとめた。 「クレアはだめだよ!城を継いだんだから、クレアが城を守らないと!」
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