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「でも、一人では無理だわ」
クレアが強い口調で言った。
「大丈夫。仲間は僕がさがすよ。クレアにはこれ以上辛い思いさせたくないし」
すると、隣の部屋から一人の女性が入ってきた。
「私がいきます!」
その女性の名はアイリ。クレアの妹だ。
「アイリ!あなたはだめよ!あなたは魔族のおそろしさをわかってないんだから!」
クレアがアイリに怒鳴りつけた。
「でも、回復魔法が使える仲間はいたほうがいいでしょ?」
アイリは冷静に言い返す。
「それはそうだけど‥‥」
クレアは言い返せなかった。
「わかった。連れて行くよ。アイリは僕が守るから。何を言ってもついてきそうだし‥‥」
シンがそう言ってアイリの顔をチラッとみた。
「そういうこと。よろしくね」
アイリがシンの顔をみて微笑んだ。
「はぁ‥‥。しかたないわね。シン、アイリのことをたのみます」
クレアはそう言ってシンに頭をさげた。シンは黙ってうなずく。
「あとは僕にまかせてよ。仲間を探しながらダーナにむかうから」
シンがそう言うと、アイリと一緒に城をでた。
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