《第三章》魔族現る

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イストリーを出発したシンたちは、イストリーとケルブの国境にある山のふもとまでやってきた。 「以前は山越えがかなりしんどかったから、今回は洞窟を進むか」 シンがそう呟くと、ジャックが反対してきた。 「洞窟は危険だぞ。暗いし、足下は滑りやすいし」 するとアイリも反対してきた。 「ごめん。私、暗いところは苦手で‥‥」 二人に反対されたシンは、ルイスにも聞いてみた。 「ルイス、君はどうなの?」 ルイスが答えようとすると、ジャックがルイスを睨んだ。ルイスはそれに気づいて、洞窟を断った。 シンは三人に反対され、しぶしぶ山登りを選んだ。 「ジャック、なぜ洞窟をさけるんだ?洞窟のほうが時間はかからないぜ?」 ルイスがジャックに小声で問いかける。 「もしかしたら、洞窟に魔族がいるかもしれねぇだろ?洞窟で襲われたらにげられねぇ。けど、山越えなら襲われても逃げることができるからな」 ジャックがそう言うと、ルイスは腕を組んでうなずいていた。 「じゃぁ、行こうか」 シンはそう言って登山口に入っていった。三人も後につづいた。
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