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イストリーを出発したシンたちは、イストリーとケルブの国境にある山のふもとまでやってきた。
「以前は山越えがかなりしんどかったから、今回は洞窟を進むか」
シンがそう呟くと、ジャックが反対してきた。
「洞窟は危険だぞ。暗いし、足下は滑りやすいし」
するとアイリも反対してきた。
「ごめん。私、暗いところは苦手で‥‥」
二人に反対されたシンは、ルイスにも聞いてみた。
「ルイス、君はどうなの?」
ルイスが答えようとすると、ジャックがルイスを睨んだ。ルイスはそれに気づいて、洞窟を断った。
シンは三人に反対され、しぶしぶ山登りを選んだ。
「ジャック、なぜ洞窟をさけるんだ?洞窟のほうが時間はかからないぜ?」
ルイスがジャックに小声で問いかける。
「もしかしたら、洞窟に魔族がいるかもしれねぇだろ?洞窟で襲われたらにげられねぇ。けど、山越えなら襲われても逃げることができるからな」
ジャックがそう言うと、ルイスは腕を組んでうなずいていた。
「じゃぁ、行こうか」
シンはそう言って登山口に入っていった。三人も後につづいた。
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