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―地震があったその日の夜、各国の兵士たちは領内視察の為、城を空けていた。
城や建物は一部崩壊しているところもあり、だれもが自由に出入りできる状態だった。
そんな中、アバディーンに黒い人影の集団が潜入してきた。
「おい。高く売れそうな物があったら、持ってこいよ」
一人がそういうと、ほかのメンバーたちは建物の中へと入っていった。みんなに指示をだした男の名はルイス。窃盗集団のサブリーダーをしている。
この窃盗集団は国々で金品を盗んできて、裏で売買をしている。
「俺は城の中をみてくるか」
ルイスはそう言って城の中に入っていった。中は兵士も不在のため、王の間まではすんなり行くことができた。
「地震のおかげで城の中はからっぽだ。助かるぜ」
そう言ってルイスは金品を探しはじめた。
「王が宝を隠す場所はだいたい決まってるんだよな」
ルイスは玉座に手をかけた。
「この玉座を動かすと、下に降りる階段があって‥‥」
ルイスは力一杯玉座をおした。しかし玉座は動かなかった。
「あ、あれ?おかしいな」
ルイスはしゃがみこんで玉座の下を覗きこんだ。
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