風邪。

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 私と子犬はタマちゃんによって助け出された。  冬服から夏服への移行期間だったから、夏服だった私に、たまちゃんは学ランを貸してくれた。  私はたまちゃんの学ランを着て、犬を抱えながらもはや意味をもたない傘を閉じて笑いながらたまちゃんの家に向かった。  こんなこと言ったらたまちゃんに怒られちゃうかもしれないけど、飛びこむ時、何も考えずに飛び込めたのは隣にたまちゃんがいたから。  助けてくれるってわかってた。  私に何かあったら、たまちゃんは絶対助けてくれるってわかってた。  わかってたって言うか、信じてた。  もし隣にいたのが先輩だったら・・・・私は飛び込んだかな。  どっちにしてもこんなこと、先輩にもたまちゃんにも、言えない。  でも、絶対にたまちゃんは私の気持ちに気づいてた。わかるもの。たまちゃんの事だったらなんだって。
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