喫茶店で。

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「って先輩が言ったの?」 「たまちゃん超能力者!?」  梨花が驚いて声を上げた。 「いつものことだろ?」  と僕が言うと、 「・・・そうかも」  と言って、ペロッっと小さく舌を覗かせた。そんな仕草が可愛くて仕方ない。  でも、その後ろにはいつも”先輩”の影がある。そんなことを考えてしまう自分自身がいやになる。 (・・・・かわいそう、か。)  一番かわいそうなのは、梨花に気がついてもらえない僕の恋心だろ。
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