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サラとピアノ
その次の日から毎日、学校が終わると急いで家に帰りサラと遊んだ。その日以来、雨も降ることがなく天気の日が続いた。
ママの説得もあって、飼い主がみつかるまでの間なら家で飼っていいということもパパから了解を得た。パパは、抵抗があって始めはサラから離れていたが、少しずつサラに触れるようになっていった。
そして、サラが来てから初めての日曜日。サトシはサラを自転車のカゴへ入れて、二人で散歩へと向かった。
「サラに見せたい景色があるんだ。きっと驚くよ」
そう言ってサトシが向かった先は、この街でも一番の高い丘である。サラのために必死で坂道を自転車をこいで一番眺めの良い所へとたどり着いた。
自転車を降り、サラをカゴから出して、そこから少し歩き、草むらを抜けると街全体を見渡せる景色がそこには広がっていた。サトシはサラを両手で空高く掲げて、その景色を見せた。
「すごいでしょ。ここボクの秘密の場所なんだ。サラは友達だから特別みせてあげるんだよ」
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