《罪》

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《罪》

ふと思う。 何故この人は…こんなにも強く、綺麗なのかって。 側にいると、心音が聞こえてしまいそうな程に音をたて、息が止まりそうになる。 武骨な長い指に、無造作に掻き上げられた艶やかな黒髪。 思わずみつめてしまうその瞳。 この人が微笑むだけで、こんなにも幸せを感じてしまう。 こんな事思うのは、いけない事だって始めから分かっていたのに。 時が来れば私は、この人を消さなければならないのに。 それなのに・・・ 私は、この人を・・・・ 『愛してしまった。』
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