三輪の策略

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「・・・もう一度言ってくれますか?」 「だから、これから、受験が終わるまで、平日の夜は会えねぇって言ったの!」 親が俺の為に用意したマンションで、片山さんの為に、料理をしていた俺に、困ったような、それでいて、照れたようなふくれっつらで、片山さんはそう言った。 俺は、その様子が可愛くて、料理を作る手を止め、悲しそうな演技をして片山さんを見つめる。 すると、さらに、困ったような顔で、片山さんは、さらっとして引っかかりのない髪をわしわしっ、とかきながら話しを続けた。
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