目を開けて…見えたかい?

5/5
前へ
/23ページ
次へ
  私が…?   『そうさ。自分では気付かないだけさ。  君の笑顔は素敵だよ。  まだ君には輝きが秘められているはずだ。』   なんだか…照れ臭いわ…。   『はは…そうだね。』   あなたのおかげだわ… 私…まだ恐いけど、もっと見つめてみる。 私自身の事も。そして、外も。   『たくましいな…。』   どうしてかしら。少し見方が変わっただけなのに こんなにも心が浮き足立つわ。 まるで、私じゃないみたい。   『それが本来の君さ。  これから、もっと見違えるはずだよ。』   もっと…? うふふ、想像できないわ。   『くすくす…』   あ、そういえば 私達こんなにお話ししているのに お互いの名も知らないわ。   『そういえばそうだね。  まさか、君は名までも 思い出す事ができたのかい?』   ええ。 ずっと余計な事ばかり考えていて 私の本質をすっかり見失っていたけど。 私の名はマナミというの。    『マナミ…』   愛するの“愛”に未来の“未”と書いて愛未。   『愛未…良い名だ…。』   嬉しいわ。 あなたの名はなんというの?   『僕の…名は…ジ…ジジ……ジ…』   もしもし!?   『…ジ…ぼ……ジジなは…ジジジ…』         ブツン―!  
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加