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俺の部屋からは、桜の木が見える。
昔、管理人の橘さんがおばあちゃんと埋めたらしいその木は、毎年春になると、美しい花を咲かせる。
4月のある日。
俺と瞳は、俺の部屋でお花見みたいなものを楽しんでいた。
「綺麗だね。」
「ああ。」
瞳がお土産に買ってきた桜餅と、俺が親戚にもらった高いらしい緑茶を手に、俺と瞳は桜を堪能していた。
かすかに風がふき、桜の花びらがひらひらと俺たちの所に舞い降りる。
「花びら…。」
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