春  ~桜~

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「できた。」 瞳がそう言って、手に乗せた物を俺に見せる。 「どれ。」 俺は、お茶を飲む手を止め、近くに寄って来る瞳の手を見る。 そこには、少し大きめの、桜の花びらで出来た腕輪が1つ乗っていた。 「お、よくできてんじゃん。」 「ありがと。花びらが少なかったから、腕輪になっちゃったんだけどね。」 思ってたよりも、花びらいっぱい必要だった。 そう言いつつ、瞳が俺の手の上に、作った桜の腕輪を乗せる。
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