嫌いなアイツ

2/16
前へ
/43ページ
次へ
―ピーッ!!― 放課後の体育館内に、笛の音が鳴り響いた。 「10分休憩!!」 キャプテンの声に、部員たちはそれぞれコートの隅に寄る。 「お疲れ。どうしたの?直哉」 目の前に差し出されたタオルを追って視線を上げると、マネージャーの水野亜稀(みずのあき)が少し心配そうにこちらを見つめている。 「どうって、何が?」 タオルを受け取りながら視線をそらして言うと、亜稀は少し眉を寄せて俺を見上げた。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

475人が本棚に入れています
本棚に追加