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そんなある日、夜お部屋で執事の凪に絵本を読んでもらっていると、お父さんが呼んでいると言ってメイドの1人が迎えに来た。
メイドに付いて客室まで行くと、そこにはお父さんと綾兄が居て、その前には龍さんと龍さんの長男の凜さん、そして竜也君が居た。
「竜也君!?」
「優斗君っ!!…あ…」
「?」
思わずお互い笑顔で叫んだけれど、すぐに竜也君は何だか気まずそうな表情をした。
「優斗君、こんばんは」
「こんばんは」
「龍さん、凜さんこんばんは」
竜也君が気になったけれど、挨拶をしてくれた龍さんと凜さんにきちんと返した。
「お父さん。どうしたの?」
よくわからない状況と竜也君の様子に何だか不安になった僕がお父さんの足元まで行って見上げると、お父さんは優しく笑って僕を抱っこしてくれた。
「綾人と優斗にね、大事なお話しがあるんだ」
「大事なお話し…?」
「そうだよ」
首を傾げながらお父さんの言葉をオウム返しに呟くと、お父さんは抱っこをしたまま頭を撫でてくれる。
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