ノータイトル

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いつでも昨日の事のように…さっきの事のように……思い出す… 貴方と交した他愛の無い会話 ぎゅっと抱き締めた広い背中 優しいキス そして別れ際の『またね』の言葉 その毎回の軽い口約束はもう果たすことができなくなった 別れは突然に 『おまえは俺といるより、他の誰かといたほうが幸せになれるはずだ…。』 何で?どうして? 私には分からない 私は貴方といるのが一番幸せなのに… 私の隣は貴方じゃなきゃダメなのに… もう私の隣には…いてくれない? …私だけが幸せだったのかな? 貴方は私といて幸せじゃなかったの? もしかして貴方の心には私じゃない他の誰かが映ってたのかな 数えきれないほど交したメール 貴方の名前が連なる着信履歴 貴方の家に行くための電車 いつもの待ち合わせ場所 一緒に歩いた帰り道 もう…全てが過去なんだね 進むことは、ないのかな…? もう届かないメール 鳴らない貴方専用の着信音 使う必要が無くなってしまった電車 会える事のない待ち合わせ場所 もう貴方と一緒には歩けない帰り道 寂しくて、哀しくて仕方がなかった 他の誰とメールをしても、話をしても、埋める事ができない心の穴 何をしていても、寂しい… 他の誰かじゃなくて、貴方じゃなきゃダメなんだ… この心の穴を埋める事ができるのは貴方しかいない… 大好きだよ。まだ。 きっとこれからもずっと。 好きだと言ってくれた料理も、笑顔も、全て、貴方へのものじゃなきゃ意味が無い 精一杯愛してたんだけどな… 別れたくないよ 大好きなの もう一度好きって言って? 抱き締めて? 強く、きつく 手を握ってよ… 離さないで… ずっと…ずっと…… 募る想い、言葉は山程 でも、伝えることはできない 云えないよ そんな勇気…ないんだよ…だから、この想いは封印 貴方を忘れることができるその日まで もしかしたら、一生かもしれないけれど… 私は願います 貴方が幸せなことを 他の誰かとでも構わない 幸せでいてくれればそれだけで… さよなら この想い 貴方への言葉 さよなら ありがとう 出会えただけで私は嬉しい ありがとう 最高の思い出を さよなら… Fin.
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