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「どういうことだ?」
「シンは今、お茶を飲んだ。10秒前に存在していたお茶は、今は見えない」
「うん」
「つまり消えたんだ」
「すごいな」
「これがクロックフェイズだと思ってくれ」
よくわからないが、私の知識では説明つかない。
「便利だな」
「気を使っていると解釈してくれ」
「あはは」
私が笑うと、ミナは笑顔になった。
「おかしいか?私なりに君達のジョークを使ってみたつもりだが」
「最高だよ」
昨日のビルについた。
「昨日は妙に明るかったのは?」
「ミナの成長の為に周囲の時間を遅延させていた」
「コボル、これを見て」
私は昨日ミナが寝ていた場所に近づいてみた。
奥の壁が丸く焼けたようになっている。
「どうやら、シンに助けられたな」
「どういうことだ?」
「チェイサーが来た痕跡がある」
「ここにいるのか?」
一瞬ゾッとして、あたりを見渡した。
「昨日シンが私達を連れて行ってくれたので、ヤツらを巻くことができたということだ」
「そのチェイサーって、危ないヤツらなのか?」
「人間ではないからな」
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