少女とコボルと俺?

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さっきまで聞こえていた車の音が聞こえない。 ふと外を見る。 驚いた。 昼間のように明るい。 室内にも光が差し込んでいるようだ。 私は自分を疑った。 奥のコンパネのそばに、誰かいる。 白い足がみえる。 「誰かいるのか?」 返事はない。 ゆっくりと近づくと、裸の少女がいた。 「どうしたんだ?」 声をかけても動かない。 少女の周り1メートルほどは、埃を払ったようになっていた。 少女の隣のボールのような物体から声がした。 「彼女を保護もらいたい」 「なんだ?」 私は上着を彼女にかけながら、ボールに話しかけた。 「そこで聞いているなら手をかせ」 「私達はあるところから逃げてきたのだが、彼女の体力の限界がきたらしい。休ませて欲しい」 「まあ、多少なら構わないが、裸は困る」 「あぁ、すまない」 ボールの裏側から黒い物体が彼女を包み、かろうじて体を包んだ。 「な、なにをしたんだ?手品か?」 「私のマテリアルを分離しただけだ。」 なんだかわからなかったが、とりあえず、ここに置いとくわけにもいかず、 携帯もつながらず、 私のアパートへ連れて行くことになった。 当然黒いボールもついてきた。 こいつどうやって動いているんだろう。
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