少女とコボルと俺?

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とても生まれたばかりには見えない。 身長は高めで、足が長い。 しばらく女っ気なかった私には毒だな。 タオルケットを掛けて、そのままにしておくことに決めた。 ビールを開けながら、奇妙な状況を楽しんでみたくなった。 どうせ予定のない連休だ。 毎日の繰り返しに嫌気がさしていたところだし、コボルには興味を持った。 「パソコンで何をしているんだ?」 「この世界は初めてなので、調べている」 「なにを?」 「この世界をだ」 「私への見返りは?」 「この世界では通貨が力のようだな。10億円程増やしておく」 ブッっと、ビールを吹いてしまった。 「なんだって?」 「不満か?」 わけがわからん。 「好きにしてくれ」 「戦争は、どこの世界でも変わらないな」 「そうか?」 「彼女は“憎む心”を嫌う。私には“憎む心”がわからない」 「そりゃ機械だからな」
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