0人が本棚に入れています
本棚に追加
とても生まれたばかりには見えない。
身長は高めで、足が長い。
しばらく女っ気なかった私には毒だな。
タオルケットを掛けて、そのままにしておくことに決めた。
ビールを開けながら、奇妙な状況を楽しんでみたくなった。
どうせ予定のない連休だ。
毎日の繰り返しに嫌気がさしていたところだし、コボルには興味を持った。
「パソコンで何をしているんだ?」
「この世界は初めてなので、調べている」
「なにを?」
「この世界をだ」
「私への見返りは?」
「この世界では通貨が力のようだな。10億円程増やしておく」
ブッっと、ビールを吹いてしまった。
「なんだって?」
「不満か?」
わけがわからん。
「好きにしてくれ」
「戦争は、どこの世界でも変わらないな」
「そうか?」
「彼女は“憎む心”を嫌う。私には“憎む心”がわからない」
「そりゃ機械だからな」
最初のコメントを投稿しよう!