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「昨日の場所に戻ってみたいのだが」
コボルが話しかけてきた。
「その姿は目立つぞ」
「これならどうだ?」
一瞬コボルから風が出たかと思うと、コボルは消えた。
「な、どこに行った?」
「ここにいる」
同じ場所から声がする。
「どうなってる?」
「どこかの漫画にあったな、光学迷彩とクロックフェイズを少し変えた」
全く見えない。
「私達は時間を旅しているの」
ミナが答える。
「時間?過去とか未来ってことか?」
「時間軸って言った方が正しいかも」
「どっちにしてもわからん」
コボルが口を挟む。
「例えば、人間は猿が進化したものだとしよう」
「ふむ」
「猿から進化した人類がいるように、爬虫類が進化した世界があってもいいと思わないか?」
「あり得なくはないな」
「その世界は今の世界とは違うが、存在すれば同じ地球上にあるわけだな」
「そうだな」
「つまり、爬虫類が進化した世界、鳥類が進化した世界、昆虫類が進化した世界、と、いくつもの地球上が存在しているわけだな」
「ありえればな」
「つまり、違う時間軸が存在していれば問題ない」
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