記憶~独奏~

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あれから、どれだけ時間がたったのだろうか… 辺りはすっかり闇に包まれて、焚き火の火も小さくなっていた。 集めた枯れ枝もすべて火にくべてしまった。 再び枯れ枝を探して森をさ迷う。 もう手を伸ばした指先が見えなくなるほど闇が広がっている。 怖い…。 けれど、誰かが助けてくれるなどという希望は半ば諦めていた。 絶望が足を重くする。 何かから隠れるかのように身を縮め、僕はただ前へ歩を進める。 サクサクと雪を踏む音だけが辺りに響く。 木々の枝が揺れる音も、獣達の声すらも…聞こえない。 まるで時間が止まっているかのようだ。 いよいよ、枯れ枝が集まりかけた時、小さな小さな音を聞いた。
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