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そして別れて一年半が過ぎようとしたある日、
隼人が交通事故で死んだ。
信じられない。
私は小さく叫んで、泣いた。
居眠り運転の車に巻き込まれ、意識不明の重体。
運悪くその日の東京は記録的な大雪。
スリップした車はそのまま隼人の車へ突っ込んで行った。
そしてその数日後、村瀬選手は息をひきとった、と新聞やテレビで何度も報道されていた。
泣いて泣いて、途方にくれていたある日、一本の電話があった。
「こちら、村瀬隼人選手の球団の者ですが…」
どうしても渡したいものがあるので一度東京に来てほしい、との事だった。
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