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普段なら、恥ずかしくて顔は あげられなかったが、 素顔が気になったので ちらっと上目遣いで見る。 (うへ。美形!) 分かりやすい甘いマスクが そこにあった。 意外だったのが 眼鏡をかけてたことくらいだ。 イヤーフレームが 見えなかったので 眼鏡くんとは思いも よらなかった。 フレームの中央から 下部分以外は半透明で ぱっと見、眼鏡をかけて いるというのがわからない 作りになっている。 (どこで買ったんだそれ……) 思わず口に出してしまいそうになった。 が。 「ぷ」 眼鏡くんはユカリの顔を見た瞬間に吹き出した。 (こいつ、かなり失礼じゃないか!?) 恥ずかしさを通りすぎてなんだか腹が立ってきた。 「ミルクスカルフェのトールサイズでお待ちのお客様~」 「はい」 ユカリはデカ眼鏡君を無視して、ぶっきらぼうに答えて商品を受け取った。 (さっさと座って 幸せに浸ろう…) キョロキョロと辺りを見回して席を探す。
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