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雨が 雨が
私の中に染み込むように
サラサラとサラサラと
降りしきる
あの夏の終わりの夜も
そうでしたね
傘もささずに
待ち合わせ場所にいた
傘をさしかけようとする手を…
引き寄せて
『いなかったら困るかと思って…』
携帯だってあるし連絡は取れるけど
彼のそんな不器用で真っ直ぐな思いやりに
雨に打たれながら
心もメタメタになるくらい撃たれる私だった
雨に打たれた彼から漂う
雨の匂いが彼の匂いになった
彼を思うと
周りに雨の情景と
かすかなタバコの匂い
しっとり濡れた情景が浮かぶ
今は誰があなたの雨の匂いを感じているかしら?
9月の雨は
少し寒いです
あなたの雨は人肌のような雨だった
すべては思い出だけど…
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