子供な僕ら

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ルルーシュは逃げる機会を探していた。 どうやったらこの男達を欺くことが出来るのだろうか。 僕は帰らなくてはならない。ナナリーの元に……………そして………………。 奴らの隙をついて逃げるしかない。 僕のいる部屋には男が一人ずつ代わりばんこで見張っていた。 ふと男の様子を伺うとこちらを見てやらしい目付きをしていた。 これはチャンスだと思い、男に声をかけた。 「僕と犯りたいんでしょう?」 男はごくりと唾を飲み込み、周りを見回してから僕に近付いて来た。 服を脱がせようとした瞬間、相手の股間を蹴った。 ルルーシュは窓を開けて飛び降りた。 ここが一階で良かったと安堵し、ひたすら走った。 山の中なので足元が悪く何度も転びそうになった。 それでも僕は走った。ナナリーの元へ。それと………………。 その時、前から人の気配がした。もしかして仲間が先回りしたんじゃ………。 暗くて何も見えない。怖くて堪らなかった。 どんどん足音が近付いて来る。 僕は必死に逃げようとしたけど腕を掴まれてしまった。 「離せ!!」 僕が抵抗をしようとした時後ろから抱きしめられた。 「ルルーシュ」 「スザ……ク?」 どうしてスザクがと思ったがそんなのは決まっていた。 僕を探しに来たんだ。 「良かった。無事で」 スザクは今にも泣きそうな声で喋っていた。 暗くて表情が見えなかったがそれでよかった。 僕は涙で顔がぐしゃぐしゃだからだ。 「もしかして泣いてるのか?ルルーシュ」 「なっ、泣いてない!!」 ばかスザク。余計涙が出てくるじゃないか。 「それより早く逃げよう。ルルーシュ」 そうだった。奴らが追い付く前に逃げないと。
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