力の正体

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「……でもディエゴさん」 はしゃいでいるレイドとは反対に、ナッシュは浮かない顔をしている。 「いったいなぜそんな力を俺達が?」 「――それは……」 ディエゴは言葉を濁した。 「正直俺は、話を聞いて自分が怖くなりました。なんなんですか、ドラゴンのエネルギーって!俺は何者なんですか!俺の両親はいったい誰なんですか!!」 ナッシュはひどく取り乱し、ディエゴに食ってかかる。 「ナッシュ!」 そんなナッシュを見たミレイが、後ろからそっとナッシュを抱きしめた。 「ナッシュはナッシュだから……私の大好きなナッシュだから……だから落ち着こう?」 「………ふぅ」 ナッシュは目を瞑り、深くため息をついた。 「ミレイ……ありがとう、落ち着いたよ。すいません、ディエゴさん、取り乱しました」 後ろにいるミレイにお礼を言い、そのままディエゴへと向き直り、頭を下げた。 「許さん」 「へっ?」 ナッシュは驚いてディエゴを見ると修羅の如き顔で怒っている。 「ミレイに抱き着かれるなど100年早いわぁ!!!」 「ちょっ!?不可抗力ですぅぅぅ!!!」 「パパ!?ナッシュになにしようとしてるの!!」 「お父さん!!落ち着きなさい!!!!」
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