24人が本棚に入れています
本棚に追加
「……でもディエゴさん」
はしゃいでいるレイドとは反対に、ナッシュは浮かない顔をしている。
「いったいなぜそんな力を俺達が?」
「――それは……」
ディエゴは言葉を濁した。
「正直俺は、話を聞いて自分が怖くなりました。なんなんですか、ドラゴンのエネルギーって!俺は何者なんですか!俺の両親はいったい誰なんですか!!」
ナッシュはひどく取り乱し、ディエゴに食ってかかる。
「ナッシュ!」
そんなナッシュを見たミレイが、後ろからそっとナッシュを抱きしめた。
「ナッシュはナッシュだから……私の大好きなナッシュだから……だから落ち着こう?」
「………ふぅ」
ナッシュは目を瞑り、深くため息をついた。
「ミレイ……ありがとう、落ち着いたよ。すいません、ディエゴさん、取り乱しました」
後ろにいるミレイにお礼を言い、そのままディエゴへと向き直り、頭を下げた。
「許さん」
「へっ?」
ナッシュは驚いてディエゴを見ると修羅の如き顔で怒っている。
「ミレイに抱き着かれるなど100年早いわぁ!!!」
「ちょっ!?不可抗力ですぅぅぅ!!!」
「パパ!?ナッシュになにしようとしてるの!!」
「お父さん!!落ち着きなさい!!!!」
最初のコメントを投稿しよう!