未知の乗り物

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四人がついたのはフリューゲルのレンタルショップ。 「これがフリューゲルよ」 「……なんだこれ?」 レイドが言うのも無理はない。羽もなければ車輪もない、ただ白く長細い、両先が尖った丸太のような金属が店の前に並べられてあった。 「ミーナ……これホントに乗れるの??」 二人はこれが乗り物だとは到底思えなかった。 「ちょっと待ってて……おじさーん!おじさんいないのーー!!」 ミーナが叫ぶと、店の中から中年太りの店の亭主が出てきた。 「おぉ!ミーナちゃんとミレイちゃん!久しぶりだねぇ……おっ?男連れじゃねぇか!さすがだねぇ!」 亭主は大笑いしながら二人を茶化す。 「それはいいの!!……ちょっと2台借りたいんだけどいくら?」 「いいよいいよ、今日は久しぶりだし、男連れだからサービスだ!タダで持って行きな!」 ニカッと笑って親指を突き出した。 「わーい!ありがと、おじさん!」 ミレイは男連れという言葉を聞いてかなりご機嫌だ。
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