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   なにか温かいものが僕の頬の上を滑った。   それと同時に温かい風が僕の顔の上を走った。   僕はびっくりして飛び起きた。 目の前には、ミチの顔。   どうやらいつのまにか、眠ってしまったらしい。       起き上がり木々の間から空を見上げると、もうだいぶ日が昇っていた。   いつものんびりマイペースなミチも、さすがにこの場所でじっとしているのに飽きたのだろうか。 それとも、ひょっとしてもしかしたら僕が死んでいるのかと考えたのかもしれない。   だって、ミチが僕の頬を舐めるだなんてインフルエンザで死にかけた時以来だったから。  
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