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ヴー、ヴー、ヴー
「うわわわわわっ!?」
手の中でいきなりケータイが暴れだし、危うく取り落としそうになる。
一瞬宙に飛んだケータイを無事にキャッチし、すぐにメール受信画面をひらいた。
【件名:Re:Re:
本文:はい。さえといいます!そちらはたくむくんで読み方はあってますか?拓夢くんって呼んでもいいですか?(・ω・`*)】
実際のところ、拓夢は学校で紗英に「鈴城くん」と呼ばれている。
「雨宮に拓夢って呼ばれてぇー……」
メール画面のケータイを持ったまま、ベッドに倒れこみゴロゴロ転がりながら悶える。
3往復くらいしたところでピタッととまり、
【件名:Re:Re:Re:
本文:どうぞ。俺は紗英さんって呼びます。】
と打ち込んだ。
「はあ……雨宮を呼び捨てどころか紗英さんって呼ぶことだって、俺にはまだまだ無理だもんなあ……」
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