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「私は由香里だけいれば本当にいいの。男は野蛮で嫌い」
「男性をそんな風に言うのはよくないわ」
「だって本当に野蛮なんだもん」
七海には消えない傷がある。
昔、まだ由香里と出会ってない時に七海は男性から沢山の嫌がらせを受けた。
それ以来七海は男性に恐怖心を抱いているのだ。
由香里はなんとかその恐怖心を和らげたい気持ちで、七海の側にいる。
最初は単なる同情心からだった。
しかし次第に七海への気持ちが変わっていく。
「由香里、高校を卒業しても私達は親友よ」
「えぇ…」
「おばあちゃんになっても生まれ変わっても、私達は親友よ」
「…えぇ、そうね」
しかし七海の由香里への気持ちは純粋な親友。だが由香里は違ったのだ。
由香里には秘密があった。本来はそんな気持ちは持ってはいけないものだった。
しかし気付いてしまってからは遅かった。
「私達はずっと一緒、ずっと……“親友”よ」
由香里は七海に“恋愛感情”を抱いていたのだから…
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