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沙織の家に上がると、沙織が渡してくれたタオル生地の可愛いピンクのパジャマに着替え、ソファーに座った。
「何飲む~?」
沙織は、後ろに流していた長い前髪を、シュシュでちょんと結び冷蔵庫の中を覗いている。
『何でも良いよ~♪』
「昼から買い物だし、酒はやめようね、無難にお茶でいっか!」
『ん、そだね♪』
コトッ
沙織が、可愛い苺柄のグラスにお茶を注ぎ、私の前に置いてくれた。
沙織の家は、とても落ち着く。
いつも綺麗に片付いていて、シンプルだけれど、小物は女の子らしいもので揃えられている、可愛らしい家だ。
それに沙織は家庭的で、遊びに来ると、こうして飲み物を出してくれ、ご飯も作ってくれる。
私は、こういうお母さんが欲しかった。
っていうか、家出たいな…。
私も居心地の良い家が欲しいと、最近凄く思う。
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