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沙織とは、今働いているお店で知り合った。
私が入店した半年後くらいだったかな…
沙織が入店して、初めて同じ席に着いた時。
その日は確か、私は凄く眠たくて、仕事中にも関わらず、半分寝てたんだっけ。
そんな私を見て、急に大笑いをした沙織。
どうやら眠くて限界の私の顔は、白目になりかけてたみたい。
「愛さん、顔ヤバイですって!(笑)」
『眠いんだから、しゃーない。』
これが、初めて沙織とした会話。
それから何故か話すようになり、仲良くなった。
けれど沙織は、私の本当の年齢を知らない。
十八歳の、愛海だと思ってるんだ。
でも私は、それで良いと思っている。
年齢をごまかしているだけで、〝性格が合う〟ということが嘘な訳ではないんだから。
楽しそうに彼氏の話をする沙織を見つめ、十五歳の愛海は姿を消した。
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