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ピリリリッ
ピリリリッ
『はぁ─…』
次の日、携帯の目覚ましを止めると、大きくため息を吐いた。
いつからか付いた癖。
寝起きにため息って何か嫌だけど、癖だから仕方ない。
ゆっくり起き上がると、沙織も険しい顔で座っていた。
『おはよ、沙織。』
「おはよ。お風呂好きなときに入ってね」
少しの会話をすると、二人揃って煙草を吸った。
いつも同じパターン。
しばらくしてお風呂から出ると、準備をした。
面倒臭がりの私は、髪をいじるのが嫌でただのストレート。
メイクも早々に済ませると、仕上げにエビアン水のスプレーを、遠目から軽く顔にふり掛けた。
沙織は何度も鏡で確認をしながら、丁寧に髪を巻く。
後ろ側は、私がしっかり巻いてあげた。
…イサトのとこ行く日だもん、ね♪
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