Only My Story

ホスト

(うっざ。)

心の中で呟く。

ハッキリ言って、私はホストが嫌い。

初回だと飲み放題で安いから行くだけだし、そもそも付き合いでしか行ったことがない。

分かりやすい営業も面倒臭いし。

求めてもない色恋ばっかりだし。

『私たちは、もう通ってるとこあるんで！サヨーナラー。』

あまりにクドかったから、投げやりな言い方で突き放し、急ぎ足でカラオケ店に入った。

『ホストって、どうして不細工な奴でもナルシスト入ってんだろうね、マジでキモいよねぇ（笑）』

「ホスト、イコール、カッコイイ！と思ってるんじゃない？ｷｬﾊﾊﾊﾊｯ」

ホストの彼氏を持ってるとは思えない程、沙織は大きく口を開き、ホストを馬鹿にして笑った。

最初の内は、ホストの悪口を話していたけれど、すぐに違う話題になり、流行りの曲を歌い合い過ごした。