中学二年夏 ミル

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学年で一人は必ず浮いてる奴がいる。 それが俺。 彼女もいなければ友達すらいない。 掛川優月(かけがわゆづき) 勉強、スポーツと共に出来る方ではあったが、やりきれない性格の為、そのころは、実力発揮できず。 いつも一人でいた俺の楽しみと言えば、 家で楽器を練習する事と夜決まって河原歩くこと、たったその2つだった。 みんな友達同士で買い物をしたり、お祭りに行ったり、それが死ぬほど羨ましかった。。 このクラスの人気者といえば中川 修司。 とにかく俺をからかって周りの笑いをとる嫌な奴だった。 理由と言えば、 中1の時、クラスのアイドル的存在の女子。 真田 佑季(さなだうき)にラブレターを出し、 それが次の日、教室の黒板に貼られていて、みんなの笑い者になった事がある。 「身の程知らず」 「付き合えるわけねぇーだろ」 周りからはそんな声が聞こえた。 元々友達はいなかったが、それが原因でよくからかわれるようになった。 女なんかもう信用しない。 そう思った。
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