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ちらっと横目で大貴の顔を伺う。
「ん?」
と、首を傾げる大貴に、誠はさっ、と素早く目をそらした。
誠には言えない秘密があった。
両親にも友人にも、そして大貴にも言えない秘密……
「どした?顔が赤いぞ誠」
「気のせいだ。夕日のせいじゃないか?」
「いや今、朝だから」
「じゃあ太陽のせいだ。あまりの暑さに顔が赤いんだろう」
早口で言うと、大貴は“そうだな”と素直に頷いた。
誠は、大貴に抱いてはいけない感情を抱いていた…
「あ~あ、彼女が欲しいなぁ~!」
「……」
言葉にすると今まで築き上げた関係が一瞬で崩れてしまう。
「にしても今日も暑いなっ」
「そう…だな」
誠は大貴が好きだ。
親友以上の意味で……
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