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「───汝、我が試練を受ける者か?」
何の前触れもなく、眼前に現れた巨体の龍。
氷そのものとも言える透き通るような蒼き鱗と、大きく広げた対なる翼。
何物をも断たんばかりの鋭さを醸し出す牙、低い唸り声と共に剥き出しにして、顎をゆっくりと向ける。
「汝は我を従えている筈…その資格が真にあるかどうか、だ」
そう、、眼前にいる蒼き龍は自らが使うデッキに存在するモンスターカードに描かれたものだった。
「………ブリューナク」
「ふむ…分かっているようだな」
その名を呟くと、蒼き龍は厳かな声音で答える。
「と、言う事は………まさか」
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