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「……それで、なんで特待生なん?」
「へ?あぁ……えっとな。」
唐突な隼人の問いに、
光輝は少し言葉を詰まらせた。
この展開は予想してなかったな。
こうなるんだったら学園の制度を
ちゃんと把握しときゃよかった……。
「……ギルドに加入してるからな、
まだランクCだけど。」
光輝はごく自然に答えようと、
咄嗟に考えた嘘をそのまま口にした。
「マジで!?
高校生でランクCって全然スゲーじゃん!
よくそこまでランク上げしたな!」
隼人は大興奮してるみたいで、
違和感は特に感じなかった様だ。
絶妙。光輝は我ながらそう思った。
ランクCと言うのは主に魔物退治、
討伐が主な仕事とする人が持つ位で、
高校生1年生でそれだけの位なら
特待生になっても不思議はない筈だ。
それにその設定ならギルドに出入りしても
下手に詮索されないだろう。
咄嗟に思いついた割に
上手い設定だなぁ……。
「……へぇ、君ランクCなんだぁ。」
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