Prologue

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……なんでこんなことになっちゃったんだろう。 雨のなか、無い頭使って必死に考えてた。 答えなんか見つかるはずもないのは分かってるのに、俺は考えることを止めなかった。 そうでもしないと、気が狂いそうだから。 傍らには、小さい頃からずっと一緒だった幼馴染み、いや親友の一人が横たわっていた。 左胸に、元からそこにあったように風穴を開けて、そこから止めどなく赤い液体を流しながら。 『……なんでお前倒れてるんだよ?』 答えるはずの無い、傍らに倒れている親友“だったもの”に聞く。 当然、分かりきっているけど親友は口を開きはしない。 頭では分かっているつもりなのに、僕の心は親友の死を受け入れない、信じることが出来なかった。
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