~第一章~ …激突、そして和解

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  男は右手を左腰に伸ばし、『何かを握る』動作をした。     ・・・・・・・ そして、腕を振り抜いた。 キィン―――…… すると高い澄んだ金属音が響き、コートの中から存在しないはずの長大な刀が現れた。 長く反った銀の刀身。切っ先はまるで雪のように透明感ある淡い白色。 大きさは刀身だけでも2メートル程あり、男の身長を軽々と超えている。 黒い鍔には狼を模した白銀の紋様が彫られており、遠くからでもわかる程の存在感を放っていた。 柄は黒を基調として、色鮮やかな装飾が施され、 その全てが見事なまでに調和し、まさに芸術品と呼ぶに相応しい刀だった。 「さぁ…避けられるか?」 「避けるんじゃなくて…うけてたってやるぜ!!!」 そして魔理沙と男が、ほぼ同時に弾を撃ち始めた。 「いけっ…!!」 男は刀を上段から振り下ろし、多数の弾と漆黒の矢を発生させ… 「はぁ!」 魔理沙は色鮮やかな星を大量に生み出し… ズドオォォン! 互いが互いを打ち消し、相殺した。 そして二人の視界を煙がおおった。 「ぅわっ!…ケホケホッ…。 …くっ!!?」 ヒュヒュヒュ…! バラララ…!視界を覆っている煙を突き抜け、大量の弾が飛び出てきた。 迅く的確に、魔理沙を狙ってくる漆黒の矢。 遅く無作為に、しかし確実に逃げ場を塞ぐ大小様々な紫紺の球。 「くそ…まだだっ!!」 魔理沙は再び大量の星を放ちながら、箒に跨がり、空へと舞い上がった。 ・
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