~第一章~ …激突、そして和解

13/17
前へ
/46ページ
次へ
  ガキィン! アリス「魔理沙から離れなさい!!」 ??「ぐあ…!!」 大きな金属音が響き、アリスの操る人形が男と男の持つ刀を吹き飛ばした。 アリス「魔理沙!」 倒れて既に意識がない魔理沙にアリスが駆け寄り、身体を揺すり、必死に起こそうとしている。 魔理沙にはアリスがついてる。 なら、私は? するべきことはひとつ。 『あの男を倒す』 それだけ。 ならばそれを実行するだけ。 「アリス、魔理沙を連れて永遠亭へ。あの男は私が倒すわ」 するとアリスは若干落ち着いたようで、しかし少し焦りながら答えた。 アリス「でも、あいつは…」 言葉の中にやや不安が混じっている。 いくら不意を突かれたとしても、あの二人相手に渡り合えるのだ。アリスが心配するのもわからなくない。 それに深い傷を負っているが、だからこそ何をするかわからない。 だけど… ??「待て…」 すると水面に突っ伏していた男が弱々しく、しかしはっきりと声を発した。 そして刀を杖にして、ゆっくり、ゆらりと立ち上がった。 アリス「っ!まだ立つの!?」 「……」 おかしい…もう身体中傷だらけで、意識が飛んでもいいはずなのに… なにがあなたを奮わせる? なにがあなたを駆り立てる? 一体… 一体、なにがあなたをそこまで突き動かすの? 私は身構えているアリスを手を出して制し、ゆっくりと水面に降り立った。 アリス「霊…夢?」 アリスの訝しげな声が後ろから聞こえる。 パシャ…パシャ… 一歩踏み出す度に波紋が周りに拡がっていく。 そして、私は男の前にたどり着いた。 ・
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

508人が本棚に入れています
本棚に追加