~第二章~ …月の映える夜空の下で

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鈴仙「師匠、失礼します。…!お邪魔でしたか♪」 鈴仙がまるで先程の仕返しのように、頬に赤みを帯びている永琳に言う。 地獄をみるとも知らずに…。 永琳「ウドンゲ、ちょっと話しましょうか…さぁ、来なさい」 この時の永琳の顔は、この上無い最高の笑顔だった。 鈴仙にとっては、ただの恐怖の対象でしかなかったようだが。 鈴仙「し、師匠…すいませんでした!ごめんなさい許して下さい!!! って嫌ぁぁぁぁあぁぁ…」 翔龍「哀れ、鈴仙…」 永琳に引きずられていく鈴仙に、静かに祈りを捧げた翔龍であった。 翔龍「ふぅ……他人との関わりは持たんつもりだったのに… だが、しかし…」 永琳「思っている程、悪くはないでしょう?」 窓から三日月を眺める翔龍が呟いた言葉に、いつ戻ってきたのか、永琳が答える。 翔龍「まあ、な…」 翔龍のその言葉に永琳は満足げに頷くと、隣に行き、すとん、と腰をおろした。 永琳「月が綺麗ね…」 翔龍「あぁ……だが、満月だったらなお良かったろうな…」 そういう翔龍の顔にはほんの少しの笑みがあった。 トスッ… 翔龍「永琳?…どうした?」  永琳は身体を倒し、翔龍の肩に頭をもたれさせていた。 永琳「…なんとなくよ、気にしないで」 永琳は素っ気なく言うが、頬は緩んでいた。 鈴仙「し、ししょー…////」 その時、また鈴仙が部屋に入ってきた。 何があったか、鈴仙の顔は赤いままだった。 鈴仙「え、宴会の準備が整いました…///」 翔龍「宴会?なん…」 永琳「行けばわかるわ。ウドンゲ、案内してあげて」 永琳はそう言うと、すっと立ち上がり、部屋の外へ向け歩いてゆく。 鈴仙「し、師匠?どこへ?」 その言葉に永琳は頭を抑えながら、 永琳「姫のところよ。それじゃ、宜しくね」 そう言って早足で出ていってしまった。 「「………」」 二人の間にしばしの沈黙がながれた。 鈴仙「……そ、それじゃ…いきましょうか」 翔龍「…あぁ」 二人は並んで、宴会場ヘと足を向けた。 ・
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