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m-funの会社は地方にもいくつか
支店をもつ大きな会社だった
「あのー編集部の白石セリナさんをお願いしたいんですけど」
「失礼ですがアポは」
受付の女の人が冷たく言う
「アポは…ないんですけど」
「アポのない方はアポをとってから後日お越しください」
「や、あの俺知り合い
なんですけど…」
「そう言ってセリナさんに近づく方は多いんですよ。いくらこの会社のマドンナだからって」
そう言った受付嬢は
少し嫌みも入った言い方だった
マドンナ……
美人だもんな~
「あの~取りあえず聞いてみるだけでも……」
「タクさん…!?」
ロビーの奥にある
エレベーターの方から
声が聞こえた
「セリナ…!」
「びっくりしたー!どうされたんですか?」
「や……あの―…雑誌!届いたからお礼言おうと思って!」
「わざわざ会社まで?」
「あ…あぁ」
ちょっと苦しいか?;
自分でもなんで来たのか
分かんないから…
「雑誌…すごく良かった!ありがとう…」
「どういたしまして!……あの、まだお時間あります?」
「ん?あぁ、今日はoffだから」
「じゃあ近くの喫茶店で少し話しません?」
「いいよっ!」
俺とセリナは外に出て
喫茶店に入った
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