第3章

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m-funの会社は地方にもいくつか 支店をもつ大きな会社だった 「あのー編集部の白石セリナさんをお願いしたいんですけど」 「失礼ですがアポは」 受付の女の人が冷たく言う 「アポは…ないんですけど」 「アポのない方はアポをとってから後日お越しください」 「や、あの俺知り合い なんですけど…」 「そう言ってセリナさんに近づく方は多いんですよ。いくらこの会社のマドンナだからって」 そう言った受付嬢は 少し嫌みも入った言い方だった マドンナ…… 美人だもんな~ 「あの~取りあえず聞いてみるだけでも……」 「タクさん…!?」 ロビーの奥にある エレベーターの方から 声が聞こえた 「セリナ…!」 「びっくりしたー!どうされたんですか?」 「や……あの―…雑誌!届いたからお礼言おうと思って!」 「わざわざ会社まで?」 「あ…あぁ」 ちょっと苦しいか?; 自分でもなんで来たのか 分かんないから… 「雑誌…すごく良かった!ありがとう…」 「どういたしまして!……あの、まだお時間あります?」 「ん?あぁ、今日はoffだから」 「じゃあ近くの喫茶店で少し話しません?」 「いいよっ!」 俺とセリナは外に出て 喫茶店に入った _
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