第1章

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俺は少しの間だけど たくさん思い出を作ろうとした クリスマスも、記念日も 初詣も…セリナの誕生日も… なるべく思い出だけじゃなく 形も残るように……… そしてあっという間に 卒業の時がきた セリナは笑顔でおめでとうと 言ってくれた でも俺はありがとうが 言えなかった ――もう会えないのかな… 俺はセリナをぎゅっと抱きしめて 卒業した…… 高校も…セリナも…… 東京に行くとき 仲のよかった友達が何人か 見送りに来てくれた セリナは来なかった それでいいんだ ありがとうセリナ _
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