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俺は用件がすんでも、先輩の部屋でまごまごしていた。
そしたら、ああ、先輩よ、ひでぇ。
「もう用件はすんだんだろ?俺ゲームすっから、お前帰ってくれ。」
先輩の部屋を出た後、俺、このまま逃げちまおうかと思ったんだよ・・・そしたら、死刑執行者が、部屋の前に立ってましたよ・・・トホホ、モモコがまだ無表情に、アゴをくいっと部屋に向けた。
入れってことだ、きっと。
俺のテーマソング、ドナドナ。
モモコの部屋はこれまたおフランスな感じの小綺麗なものだった。
まあ、モモコ自体も、可愛らしい顔をしながらツンとお高い雰囲気のある、一種の近寄り難いタイプなので、似てる部屋といえば似てるかもしれない。
俺はまっすぐ部屋に入り、そのまま部屋中央ラグの上に正座。
正面のベッドに、後ろから部屋に入ったモモコが座り、足をくんで俺を見下す。
裁判が始まった・・・!
「まず、謝るべきじゃない?」
「すみませんでした。」
「それで?」
「・・・は?」
「それで、何で勝手に家に入ってきたの?理由よ理由。」
俺は誠実さをアピールするように、正座のまま身振り手振り、必死で成り行きを説明した。
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